そんな我が家

発泡酒はアカン!あんなん大学生が飲むものだね!と言いながらのどごし生をガブガブと飲み干す友人。そんな手前にはタール17mgのハイライトでもくれてやる、スパスパ吸って肺でも真っ黒く、それこそ灰みたく焦がしやがれ。おらぁ、エクスタシィ感じんだろ!アゲアゲとバイブス感じたいから大関にでもいって一緒にとんかつ喰らうしかねえなコレ。

 

祖父の顎の骨に癌が見つかっちまった。やれやれ。武士道がどうのこうの正月に息巻いていたのに意気消沈してやがるのです。もう嫌になっちゃうよな、お先真っ暗だわしは、手術なんざせずにもうすぐ死んでやる。湧き水のごとく次から次へとそんな言葉が出てくるけど、そんな水飲んでも美味かねえぜ、ご自慢の百日紅の木にでもあげちまいな!枯れてしまうけどな!

もうすっかりお通夜ムードの我が一族ですが、どうやら母方の祖父の家庭も暗いことがあるそうで今夜両親は秘密の会合とやらにいくらしいのです。あんたはどこかで晩御飯でも食べて家に帰ってなさい!母親に言われたのでワンッ!と返事をしてやりました。ウチは猫一家なので本当はニャオウというべきなのですが、そんなことしてしまうと先代猫のみなさんに怒られてしまうので自重します。

 

今の僕の相棒といやぁ毎朝庭に水浴びに来るヒキガエルくらいです。花に水をあげるついでに彼にもぶっかけてやると目をキュッと瞑るのでそれはもう可愛いのです。唯一の問題点と言えば我が主人でもある猫に食べられてしまうことくらいです。家を守るなんて南国の獅子みたいな肩書きがあるヤモリさんも2週間前に身体が半分になって見つかりました。お腹の部分しか食べないなんて大層グルメな猫なんでしょう。されど我が主人なんで部屋に入ってきた際にはそれなりにもてなします。今日も毛づくろいのためだけにお気に入りの椅子を毛だらけにして帰って行きました。

そういえばヤモリって蚊も食べてくれるそうです。蚊アレルギーで苦しんでいるうちの猫はひょっとしたら自分の首をしめているのかもしれませんね。ははは。

 

昨日読んでいた本に空蝉という言葉が出てきました。蝉の抜け殻という意味とこの世に現に生きている人という意味があるそうです。蝉の抜け殻だと魂が抜けた後、蛻の殻って思うやないですか。それを生きている人を指すなんて変わっているなぁと。