私的早朝常行動

日常とは

日常とは段々と些細な物が積み重なってゆくミルフィーユな物であった。

どうでも良いような電車の広告も既に間に合っている電車に向け只の早足に足を合わせるような会社員も、通勤ルートが同じの女性でさえも。

さて、と心を入れ替えたというより1日を諦めた私が家を出てまず初めにする事というと近所の猫(通称にゃぁ〜ん、にゃーんではない)を確認するところから始まる。と言っても1週間の半分以上、確認をすることが出来ないくらい気紛れな猫であるが、あの野良猫とは思えないほど肥えたにゃぁ〜んを見てしまうと今日一日どころか1ヶ月頑張ってしまう程元気を貰えるのだ。

その後壊れたワイヤレスイヤホンを耳にセットし、長ったらしい接続を試行錯誤しながら成功させ「本日の始まりの一曲」とやらを再生するのだ。ちなみに最近はクラシックにハマっている。理由は後述する。

私はが住んでいる街はどうやら会社員に人気のスポットらしく、ビジネススーツを纏い大変朝とは思えない顔をしている人間たちと駅までの道を共にしている。

彼らには恐らく、というか絶対にクラシックやら、朝の爽やかな音楽を聴くような余裕を自ら作っていないから、私はいかにも真剣な顔になりながら早足で横を過ぎ去って行く。するとどうだろうか。親ガモに置いてかれる子供のような顔つきで後ろを一生懸命とついてくるじゃあないか。これは面白い。

皆が乗るであろう9:37の電車より5分程早く彼等は駅に着いてしまうのである。

駅に着いた後私は勝ち誇った顔をしながらファンファーレとなる明るい音楽を聴くのである。(今日はポーグスであった)第一、彼等にはそんな余裕のないのでただ、ただ、早く駅に着いてしまった後悔に蝕まれるのである。実に愉快である。

そんなこんなで私を初動は始まるわけである。

ここからは只の余談ではあるが、通勤時間が常々一緒な女性のコートが凄く気になるのである。

パンナム航空のロゴみたいな線が入った、黄緑色の、いやそれをさらに薄くしたからのような色の、まるでカーテンみたいなアウターを着ているのだ。

おまけに首元にはブランド名であろうラベルのようなものがデザインの如く貼ってあるのだが、私にはそれがいかにもカーテンについてくる煩わしいラベルにしか見えないのである。

思い切ってそのラベルを切ってやろうか、そんな気持ちになる朝である。

飽きたのでもう書くのもやめる。

また今度