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祖母の散骨が無事に済んだと母や叔母さんから連絡がきた。

散骨ってとても高く付くらしい。 自分の骨を海へと還すのだから。祖母たっての希望だからと遺骨になってから約半年かけて遂に自然へ還っていった。

そう思うとお墓に骨を埋めるのは何とも奇妙な事だと思えてきた。

しかし、いずれこんな僕ですら一家の墓石の下へ共に埋まるのだから恥ない生き様をしてみたいものだ。

 

なんだか1ヶ月と半分も日本に居たからすっかりと親孝行?祖父母孝行?してしまった。自動車に乗って家にやってくるだけで驚くというのに、自主的に庭の芝刈りまでするのだから びっくりするのだろう。

 

祖母の遺品を少しだけ見せてもらった。 この人とんでもない人生を隠してきたんだ。 娘の母親や叔母さん、夫の祖父までもが知らない事実を生涯隠し通してた。 ここではとても書けそうな事ではないので気になった人はいつか僕に会った時に聞いてくれ。

 

祖父が手話を始めて3年も経つから実際にやっているところを見せてもらった。

手話歴3年の実力とはどうも思えないが、プライドもあるだろうし「ネイティブだね」と褒めてみる。 ネイティブの意味は流石に分かっているのでしょう。

そう言いながら手話の教科書の隣を見ると、「大人の英会話」という冊子が置いてあった。

とても可愛い。