美談暗堵

歌詞の内容について、話せないこともある。むしろ話せないからこそ歌になっていることも多い。

それをはぐらかして答えてしまうと罪悪感が残る。自分の深いところの闇や、ふとよぎる感情についてどれくらい正直になれるだろう。

誰かを傷つけても。

小山田壮平 08月07日

 

たとえどんな人間でさえも苦しみや恥を抱えて生きている、そんな闇の部分を洗い流したくてみんな働いているし恋をしているのだと思う。

美しく生きる為に暗い部分を隠して生活をする。それは簡単な事ではないし、少しはそういった部分を出さないと好かれてはもらえないし、生きづらいと思う。

だから、この小山田壮平君の歌はそんな人々を救ってくれるのだろう。

もがき苦しみながら小さな幸せを地球を覆うくらいに広げようとする彼の歌は、人間の奥底の弱点みたいな場所をつついてくれるのだろうと思う。

一見、明るくて日常的な歌詞だけれど、辛くて認められないからこそ闇を隠して隠しながら紡ぎ出したそんな歌詞が共感を生むのだろうと思う。

よく不幸自慢というより、苦しみを比較する人がいるけれど(例えば仕事に苦しんでいる人に、死ぬより辛いことはないから大丈夫だよと言う人など)はこのブログを全否定するでしょう。

簡単な言葉で表せば、人それぞれ同じ人間ではないから悲しみや幸せなんて比べる物ではない。そこを深く強く理解している小山田壮平という人間はやっぱり凄いと思う。